2 携帯電話と放送の仕組み |
携帯電話の歴史、放送の歴史 |
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私たちにとって最も身近な電波利用の分野として、放送分野があげられます。ラジオ放送とテレビ放送です。日本ではラジオ放送が1925年に始まっており、既に85年有余の歴史があります。音が良いことで知られているFM放送もラジオ放送の一つです。 一方、テレビ放送は、アナログ放送が1953年に始まり、2003年12月からは地上デジタル放送も開始され、従来のアナログ放送は2011年7月に終了しました。また、2006年4月には携帯電話でも見ることができるワンセグ放送もスタートしました。このように、電波の利用が進んだことで、私たちは豊かな生活を送ることができるようにな りました。 放送分野への電波利用はこのように長い歴史を持っていますが、近年、電波の利用が急増しているのは通信の分野です。1979年に自動車電話サービスが開始され、その後携帯電話サービスへと発展しました。現在は、動画、ゲーム、音楽、ワンセグ放送やデジタルデータ放送などが楽しめるマルチメディア携帯電話やスマートフォンも増え、家庭では、無線LANを使ってインターネット接続するなど、誰もが、いつでも、簡単に電波を利用できるようになっています。 ![]() |
携帯電話と放送の仕組み |
<携帯電話の仕組み>携帯電話機同士はトランシーバーのように直接通信するのではなく、図に示すように、携帯電話基地局とその間にある交換局を介して通信しています。携帯電話機は音声や文字、画像を電気信号に変え、これを電波に乗せます。携帯電話機と携帯電話基地局は、この電波を用いて無線通信を行っています。一つの携帯電話基地局は、狭いもので半径数十m、広いもので半径数km程度の範囲の携帯電話機と通信が可能です。 携帯電話の基地局は、全国に数十mから数kmごとに設置されており、一つの基地局がカバーする通信可能な範囲をセルと呼びます。携帯電話機は、通話をしていなくてもいくつかのセルを移動すると自動的に電波を発射して近くの携帯電話基地局と通信 を行い、その携帯電話機がどのセルの中にあるかが登録されます※。相手の携帯電話機に電話をかけると、中継局が相手の携帯電話機の登録情報を調べて、その位置の携帯電話基地局に回線をつなぎ、携帯電話基地局が電波を発信して相手の携帯電話機を呼び出します。このような仕組みにより、携帯電話機間で音声や文字、画像の通信を行っていますので、どこでも携帯電話を利用するためには、携帯電話基地局を設置する必要があります。 ※携帯電話機が今どのサービスエリアにあるのかを交換局に記録しておく必要がありますが、これは携帯電話機がサービスエリアを移動する時に近くの携帯電話基地局を介して、自動的に電波を 発信することで行なっています。 <放送の仕組み> 放送局のスタジオ内でとられた映像や音声は、テレビカメラやマイクロホンによって電気信号に変えられ、基幹局となる放送タワーに伝送されます。放送タワーは、これらの電気信号を電波に乗せて各家庭に送信すると同時に、再度無線回線を用いて中継局となる放送タワーにも送信します。中継局となる放送タワーは基幹局の放送タワーからの電波を受信して、再び送信します。つまり、各家庭のテレビやラジオは、放送タワーからの電波を受信することで映像や音声を再現する仕組みになっていますので、放送タワーが必要になります。
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携帯電話基地局と放送タワーが出す電波 |
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携帯電話基地局と放送タワーは、これらに取り付けられたアンテナから、無線通信と放送に必要不可欠な電波をそれぞれ発信しています。携帯電話では、現在800MHz帯、1.5GHz帯、1.7GHz帯、2GHz帯の周波数が用いられています。また、地上波放送では、約530kHz(中波放送)から710MHz(地上デジタル放送)にわたる電波が使用されています。なお、今後700MHz帯や900MHz帯も携帯電話等のサービスに利用される予定です。 |
携帯電話と放送の今後 |
<携帯電話の今後>1979年に始まった自動車電話サービスは、携帯電話サービスへと発展し、その後はインターネット接続による情報サービスに発展してきました。最近では光回線に匹敵する高速データ通信も登場しており、大容量コンテンツの通信が短時間にできるようになってきています。このように音声通話から始まった自動車・携帯電話サービスは、データ通信機能が付加され、今後通信速度がさらに高速化されることによって、ますます便利な情報サービスとなっていくことでしょう。 また、これからも携帯電話利用の拡大が予想されることから |
<放送の今後>テレビ放送は高品質な映像・音声サービスの提供、及びチャンネルの多様化の実現等を目的として、2011年7月24日からデジタル放送に移行しました。 このテレビ放送のデジタル化によって、身近な電化製品であるテレビがだれもが使える総合情報端末となり、情報化社会のめざす、いつでも、どこでも、だれでもが実現していくことが期待されます。また、放送のデジタル化に伴い空いた周波数の帯域を使用して、携帯電話向けのマルチメディア放送が2012年春から始まる予定です。 |




