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6 安全で安心な電波利用のために

電波防護指針

電波防護指針は、電波が人体に悪影響を及ぼさない安全な状況であるか否かを判断する際の基本的な考え方に基づき、基準値を示した指針として制定されました。

電波防護指針

電波防護指針は、基礎指針と管理指針から構成されています。 基礎指針は、電波の生体作用(刺激作用と熱作用)を考慮した人体の安全性評価の基準となる指針です。 例えば基地局からの電波の場合、全身平均SARで評価を行いますが、約4W/kg以上になると熱作用により人体に影響が出るため、 10倍の安全率を考慮し0.4W/kg以下であることが定められています。 管理指針は、基礎指針を満たすための実測できる物理量(電界強度等)を定めたものです。管理環境と一般環境に分けて規定しています。 両者の違いは、管理環境は電波を職業的に取り扱う人を対象とし、一般環境はそれ以外の一般の人を対象として定められている点です。 そのため、一般環境の指針値は、管理環境からさらに5倍の安全率を考慮し0.08W/kg以下であることが定められています。 つまり、一般環境の管理指針は50倍もの十分な安全率が考慮されています。

携帯電話基地局や放送タワーの電波は、電界強度、磁界強度及び電力密度(電力束密度)に基づいて規制されています。 なお、指針値は周波数によって異なっています。 一方、携帯電話端末のように頭のそばで使う機器からの電波については、局所吸収指針に基づいて規制され、その規制値は2W/kg(手足は4W/kg)とされています。




携帯電話基地局や放送タワーについての規則

この電波防護指針に基づき、総務省令「電波法施行規則」が改正され、1999年10月に施行されました。この改正によって、一般環境に対する電界強度、磁界強度及び電力密度で表した管理指針が、図に示す基準値として、同規則に盛り込まれました。具体的には、『無線設備から発射される電波の強度が定められた値を超える場所に、その無線設備取扱者以外のものが容易に立ち入りのできないような施設にすることを免許人に義務付ける。』こととなっています。

したがって、日本では一般の人が出入りできる場所については、電波防護指針を満足しています。なお、世界各国では、義務化しているかどうかの違いはありますが、日本と同様の電波防護指針が定められています。

日本における電波防護指針(一般環境の電界強度指針) 世界の電波防護指針の比較


携帯電話基地局等の電波と基準値の比較

携帯電話基地局からの距離と電波の強さの関係について、一般的な例を図に示します。この図では、電波の強さを電力密度で表しています。電波の強さ(電力密度)は、一般的に距離の二乗に反比例して減衰します。すなわち、距離が2倍になれば電波の強さは4分の1になります。よって、携帯電話基地局の周辺での電波の強さは、この携帯電話基地局が最大電力で電波を送信していても、微弱な値にしかなりません。

さらに表は、携帯電話基地局や放送タワーなどについて、基準値を満たす範囲を示しています。これらのことから、携帯電話基地局及び放送タワーからの電波は、十分に電波防護指針を満たしていることが分かります。

デジタル携帯電話基地局のアンテナから発射される電波の地上での電力密度の例 代表的な無線局の基準値を超える範囲の例




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