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子どものスマートフォン・携帯電話利用に規制がある国がある?
一部の国や地域では、子どもの携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等のワイヤレスデバイスの適切な使用を求める勧告等を発出しています。
例えば、フランスの国立食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は2016年、以下の勧告を発出しました。
1) 子どもを特に対象とした全ての無線機器(タブレット端末、ベビーモニター等)を、ばく露レベルの制限と一般向けの情報提供の観点で、携帯電話等と同じ規制対象とすること、
2) 合理的に予測可能な使用条件(例:乳幼児との接触)に従ってばく露限度値を適用すること、
3) 特に子どもの健康と安全に対する余裕を十分大きくするために、電波ばく露の参考レベルを再検討すること、
4) 電波の既知の健康影響(熱作用)に対する防護のための現行のばく露限度に用いられている比吸収率(SAR)の妥当性を再評価し、携帯電話ユーザーの実際のばく露の代表的な指標を開発すること、を勧告しています*1。
一方、オランダの保健評議会(HCN)は2011年、無線通信信号が子どもの脳に及ぼす影響についての報告書を発表しました。この報告書は、携帯電話、基地局アンテナ、Wi-Fi機器等の電波ばく露が、子どもの脳の発達と機能、ならびに健康に悪影響を及ぼすということを示す科学的証拠はない、と結論付けています。現行のばく露限度には、子どもを含む影響を受けやすい集団を特に考慮した十分な余裕が含まれていることから、これを変更する理由はないとしています*2。
*1 French Agency for Food, Environmental and Occupational Health & Safety (ANSES), 2016. Exposure of children to radiofrequencies: a call for moderate and supervised use of wireless technologies. https://www.anses.fr/en/content/exposure-children-radiofrequencies-call-moderate-and-supervised-use-wireless-technologies
*2 Health Council of the Netherlands (HCN), 2011. Influence of radiofrequency telecommunication signals on children’s brains. https://www.healthcouncil.nl/documents/advisory-reports/2011/10/18/influence-of-radiofrequency-telecommunication-signals-on-children%E2%80%99s-brains